2026年5月1日 14:10
インタビューを始めた背景
20年余りの会社員生活を経て、未経験から不動産会社を立ち上げました。不動産が好きで始めた仕事とはいえ、現実は甘くありません。毎日試行錯誤の連続です。
会社設立当初に掲げたビジョンを実現するため、これまで必死に動いてきました。チラシのポスティング、管理を任せてもらえそうな物件を探して街を歩き、ウェブサイトを構築し、日本語学校など外国人が集まる場所へ足を運ぶ……。これらの活動は、これからもバランスを見ながら続けていく私の土台です。
私のビジネスの柱は、大きく2つあります。
- 主に外国人を対象とした集客・支援
- 高齢者の方々へ、不動産を通じて貢献すること
しかし、自社物件を持たない今の私にとって、現実は「不利」なことばかりです。 日本に30年以上住み、日本語も完璧で、平均を大きく上回る年収がある外国籍の方。そんな方でも、条件に関わらず「外国籍不可」という一言で、お部屋探しが終了してしまうことが多々あります。特に家賃10万円以下の物件ではその傾向が顕著です。
宅建免許が発行されて2ヶ月。すでに5人の外国籍の方から相談を受けましたが、好みの物件が見つかっても「外国籍」という壁で、一瞬にして夢が壊れる瞬間を何度も目の当たりにしてきました。
「このままではいけない。でも、このニッチな世界に飛び込んだのだから、自分なりにできることはないか……」 そう考え抜いた2週間。たどり着いた答えが**『相続支援コンサルタント』**でした。
相続支援を通じて信頼関係を築き、将来的にその不動産をお任せいただければ、自社でコントロールできる物件を持つことができます。自社物件があれば、外国籍の方も安心して住める場所を提供できる。
コンサルに必要なのは「聴く力」です。机上の空論ではなく、実際に個人が抱えている悩みやモヤモヤ、現場の生の声を知ることでしか、真の知識は蓄積されない。そう思い、私はマイク(ビデオ)を持って街へ出ることにしました。
初めてのインタビュー:80代女性が教えてくれたこと
2026年4月30日。実はその前日からインタビューを始めようと意気込んでいたのですが、どうしても勇気が出ず、声をかけられずにいました。候補となる方はたくさんいたのに、躊躇して終わってしまった自分……。翌日、やっとの思いで一歩を踏み出しました。
お話を聞かせてくださったのは、この街(杉並区)に約60年住んでいるという80代の女性お二人。広場のベンチで楽しそうにおしゃべりされていたので、思い切って声をかけました。
お一人はすでに旦那様を亡くされており、相続の手続きについても非常に整理されている様子でした。 「まずは財産の把握。事件なら警察だけど、病気や困りごとなら区役所へ相談に行くのよ」 区役所の法律相談などの公共サービスを賢く利用するのは、非常に現実的で良い対策だと改めて感じました。
そして、彼女が強調されていたのは**「家族関係がどれだけ円満かどうか」。 これには私も深く同感しました。法律通りに手続きすればいいと言っても、揉めるのは「個人の感情」が絡むからです。どんなに円満に見える家族でも、いざという時に変わる可能性はある。実際、遺産分割で揉める「争続」の多くは、資産1億円未満のケースだと言われています。
もう一方の女性は、22歳でこの土地に嫁いでから60年。「この街が大好き」と語る笑顔がとても印象的でした。お庭の手入れは大変そうでしたが、毎日が楽しそうで、心身の健康が生きる気力の源なのだと感じました。
そんな彼女から出た言葉で、一番の学びになったのはこれです。 「必要に迫られないと、専門家には相談しないかな」 いくら準備が大事だと言われても、実際に事が起こらないうちは、何を相談していいかもわからず漠然としている。 だからこそ、その**「漠然」を「判然」に変えるお手伝い**をすること。それこそが、コンサルタントである私の役割なのだと確信しました。
インタビューを通じて感じたこと
「話が続かなかったらどうしよう」「嫌な顔をされたら……」とネガティブな不安ばかりでしたが、実際にお話ししてみると、まるで井戸端会議のように楽しく豊かな時間を過ごすことができました。
今回は初めての経験で、質問が拙い部分もありましたが、数を重ねて多くの「悩み」の種類を集めていこうと思います。
未経験で始めた不動産会社。世間からは「無謀だ」と思われるかもしれません。 「2026年に始めたばかりで経験がない」「キャリアはたったの2ヶ月」。そう卑下しそうになる自分もいました。
でも、この年齢で起業したということは、「これまで生きてきた全ての経験がキャリアになる」ということではないでしょうか。シニア起業の定義が、自分の中でガラリと変わった瞬間でした。
これまでは経験豊富な競合他社を見ては萎縮していましたが、今は少しだけ前向きです。自分がこれまで歩んできた人生の経験を全て使い、私にしかできない「オリジナルなビジネス」を構築していこう。そう自分を信じられるようになった、大切な一日となりました。



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